第２回　プロジェクト企画立案・調整能力の向上の実習は、航空会館（東京都港区新橋）５階　５０６号室で開催しました。参加者は指導教員の群馬大学研究支援人材育成コンソーシアム室長、茨城大学３名、宇都宮大学３名、群馬大学４名、情報システム研究機構１名、事務局の２名も含め、合計１４名が参加しました。

航空会館 （東京都港区新橋）		７月　ブルーベリー　No1

7月実習講座のスケジュール
1. 連絡事項 2. 事例報告１ 3. 事例報告２	13：00～13：15 13：15～14：45　２題（報告15分/討議30分） 　休憩 15：00～16：30　２題（報告15分/討議30分）

通常のプロジェクト調整能力の実習は、調整能力に関する実施項目とその課題について専用フォーマットに記載し、この中から共通する問題点を抽出してグループ討議を実施しています。頻度は年間５回と力量評価に関する実習を１回、合わせて計６回実施しています。

しかしプロジェクト調整能力の実習はすでに２年が経過し、自身の調整能力の向上と共に業務の成果が上がり始め実務が充実している段階です。そこで今年度から「各自の業務での事例」を実習に取り入れました。

事例報告の順番は事務局が均等に指名し、必ず１回／年は事例報告します。報告する内容は、調整能力力量評価で高得点となる事例、又はうまく調整できず他者に意見を聞きたい事例を報告します。その後、全体で討論し、問題点の討議や共有化を行います。時間は、報告15分＋全体討議30分、以下のスケジュールで事例報告を実施します。

　５月　プロジェクト調整能力（グループ討議）
　　７月　事例報告（今回）
　　９月　事例報告
　１２月　プロジェクト調整能力（グループ討議）
　　２月　事例報告
　　３月　プロジェクト調整能力（力量評価）

尚、事例報告の内容は全て非公開です。
（コンソーシアム参加機関の受講者のみ共有します）

茨城大学の梶野顕明ＵＲＡの事例報告は、大学側の教員と企業２社が絡む共同研究の案件で、研究支援者として関与することが起こりえる“契約”に関する事例でした。ＵＲＡとしてどう対応したのか、問題はどこにあったのか、この様な状態にならないようＵＲＡはどんな振る舞いをしたら良いのか、と言った議論になりました。

茨城大学　梶野顕明ＵＲＡの事例報告
聴講の様子

宇都宮大学の木村晃子ＵＲＡの事例報告は、大学の経営層が関与する大型プロジェクトの事例でした。大型プロジェクトのため多くの利害関係者との調整が必要になり、ＵＲＡとして事業の全体像の把握の重要性、ＵＲＡとしてプロジェクト全体をとりまとめするのにどうすべきであったか、留意点は何なのか、大型プロジェクトに何処まで関与すべきか、と言った議論になりました。

宇都宮大学　木村晃子ＵＲＡの事例報告
聴講の様子

群馬大学の飯塚朗ＵＲＡの事例報告は、大学、企業、金融機関が絡む報告でした。金融機関側の立場、企業側から見た立場、大学の教員の立場をそれぞれ理解し、ＵＲＡが中心的な役割として取組むことの重要性と、互いのコミュニケーションの必要性について議論になりました。

群馬大学　飯塚朗ＵＲＡの事例報告
聴講の様子

群馬大学の布川正史ＵＲＡの事例報告は、ポストアワードの取組み方についての報告でした。支援するスタッフの準備、交付申請書の対応、調達支援の工数が増え、特に大型プロジェクトでは教員の対応だけでは限界となり、ＵＲＡの支援が重要になります。ＵＲＡとしてモノ、ヒト、カネのマネジメント業務を支援し、利害関係者に理解させるためには、プロジェクトの構造の「見える化」が重要であるとの意見が述べられました。

群馬大学　布川正史ＵＲＡの事例報告
聴講の様子