教育プログラムの活動報告
(プロジェクト企画立案・調整能力の向上(第5回))を実施
群馬大学 昭和キャンパス 医学部基礎棟2階 基礎大学院講義室
プロジェクト企画立案・調整能力の向上の実習は、今回で第5回目の開催になります。場所は群馬大学 昭和キャンパス 医学部基礎棟2階 基礎大学院講義室で開催、参加者は指導教員の研究支援コンソーシアム室長、茨城大学URA5名、宇都宮大学URA3名、群馬大学URA5名、宇都宮大学からTV会議システムを使って評価委員1名、そして事務局2名の計17名でした。
当日は晴天に恵まれ、2月としてはたいへん暖かく最高気温が18℃と4月並みの暖かい1日でした。
群馬大学 昭和キャンパス 医学部基礎棟 |
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項 目 | プロセスA | プロセスB |
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定 義 | 関係者間が議論することを合意するまで | 関係者間でスコープが確定し契約するまで |
評価のポイント | 互いの関係性について信頼ある関係が構築できたか? 具体化するまでの関わりで、主体的に取組んだか? |
プロジェクトが定まるまでの対応で、スコープ決定時に能動的に動いたか? |
提出された記述内容より、“プロセスA”で能動的な対処が出来ず、結果として“プロセスB”にも移行出来ない状況が発生している傾向が観察された。特に、“プロセスA”における記載内容が抽象的で具体性がない受講生が多かった。言い換えれば、対処の仕方がわからない状態で次に進めないものと思われます。
そこでグループ討議では、“プロセスA”の件数を増やすための戦術について提案することを議論のテーマとしました。通常の取り組み方は、イベントの企画、金融機関や自治体等の異セクターとの連携、データベース構築など様々な方法がある。“プロセスA”案件が発生するまでのシナリオにおいて、具体的で実行可能な戦術と、その想定されるリスクについて議論しました。
グループ討議では、(1)学際領域研究および(2)社会課題解決型プロジェクト(含む産学連携)の二種類にわけ、それぞれのテーマ毎に議論を行いました。
科研費以外の競争的研究資金の公募の場合、公募情報が出てから締め切りまでの時間が限定的であるため、研究支援者(URA)は非常にタイトなスケジュールの中での申請書の作成支援が要求される。本来、単独の研究支援者(URA)がすべての状況を把握することが理想であるが限界がある。そこで前もって準備するなど組織な活動が必要になります。クリープ討議では組織的な公募申請支援に在り方について議論しました。
第1班(布川、澤田、飯塚、三柴)
三柴URAの発表 | 第1班 グループ討議の様子 |
第2班(木村、宇野、平山、梶野)
宇野URAの発表 | 第2班 グループ討議の様子 |
第3班(平井、倉山、早川、立見)
早川URAの発表 | 第3班 グループ討議の様子 |
群馬大学 昭和キャンパス 構内 |
(2) グループ討議2: 社会課題解決型プロジェクト(含む産学連携)の場合
第1班(布川、澤田、飯塚、三柴)
布川URAの発表 | 第1班 グループ討議の様子 |
第2班(木村、宇野、平山、梶野)
平山URAの発表 | 第2班 グループ討議の様子 |
第3班(平井、倉山、早川、立見)
平井URAの発表 | 第3班 グループ討議の様子 |
発表では、戦略の目的や対象、実行計画、戦略規模、推定される成果、推定されるリスクについて、様々な意見やアイデアがありました。これらの議論は、受講者にとって次のステップに進むきっかけなり、プロジェクトを容易に進める上で参考になるでしょう。
群馬大学 昭和キャンパス 構内 |
研究活動の把握能力養成では、事前に研究者インタビューを実施し、研究内容、強みや特色、産学連携の可能性、異分野間連携の可能性などについて報告書にまとめ、実習講座で発表しています。実際の研究者インタビューでは、聞き出す能力に個人差があり、研究内容や研究者の考えなど十分に聞きだせない場合も考えられます。
そこで、茨城大学の澤田芳郎URAから「私のインタビュー手法」と題して、研究者インタビュー手法について発表がありました。澤田芳郎URAは、小樽商科大学に勤務していたころ、教員紹介ビデオの作製に携わり、多くの研究者インタビューを実施され豊富な経験を持っております。発表では実際のインタビュー映像とともに解説し、インタビューのポイントについて詳しい説明がありました。受講者にとって大変参考になる内容になりました。
澤田URAの発表 | 澤田URAの説明の様子 |
聞き入る受講生の様子 |
・茨城大学 梶野 顕明
自分たちが現在持つスキルセットの中で、能動的にプロジェクトを創出するための具体的な戦術を「学際融合研究」「社会課題解決型プロジェクト」と いう2つのテーマで議論しました。3大学それぞれの現在の取り組みや日ごろ考えているアイデアを紹介しあいながら、いま何ができるか?を議論でき たことは良い刺激になりました。また、社会課題解決は地元との地域連携だけではなく、より広い視野を意識して様々な課題を発見していく必要性を痛感しました。
・群馬大学 飯塚 朗
「学際融合研究」と「社会課題解決型プロジェクト」を創出する上で、今の自分たちに研究支援者として何ができるのかを、グループ討議を通して考えることができました。また、他のグループの意外な切り口の発表が聞けるなど、非常に有意義な時間となったと思います。さらに、経験豊かな澤田URAによる研究者インタビューの実例をお聞きし、インタビューを通して研究内容以外にも、何を聞くことが重要であるかを考える良い機会となりました。
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