研究支援人材とは

ここで育成を意図している大学等での“研究支援人材”とは

大学等における研究支援人材

大学では研究と教育を主たる業務として担う教員組織と、大学の活動の管理業務をおこなう事務組織があります。この20年の間に、大学の活動領域が変わりつつあり、特に大学外のセクターとの関わりも重視されつつあることから、これより、従来の事務組織の中にはなかった契約や法務を担う機能や、大学の研究成果の商業利用を意図してこれの知的財産権化とその権利移転をおこなったり、企業や自治体の間の関係を調整するような職能を持つ人材の配置等がされてきました。さらには、競争的研究資金の獲得や外部セクターとの連携をおこなう等の要請で、従来からある大学の機能の足りない部分を補完することを意図して、10年ほど前から、URA(ユニバーシティリサーチアドミニストレーター)と言われる職種の人材が配置され始めました。ここで言う研究支援人材とは、URAを念頭において、上述で述べたような意味を含む広義な意味で研究活動を支援する人材と定義して以下に述べます。

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本コンソーシアムで育成を目指する研究支援人材とは、異セクター、異分野間等の研究プロジェクトにおいて、その企画立案、立ち上げから成果の創出まで一気通貫した支援業務が遂行でき、各段階の知識やスキルを保有する、研究者を支援する人材です。

製造業に例えると、単一の工程しか関与できない「単能工」よりも、1人で複数の異なる作業や工程を遂行する技能を身につけた「多能工」は、多品種少量生産や品種・数量の変動に対応し柔軟な生産体制の維持や、生産性の向上に効率良く寄与することができます。研究プロジェクトの企画立案から成果の創出の各プロセスに寄与する研究支援人材についても、同様に「多能工化」による効率性の向上が期待できます。

また、本コンソーシアム事業では、異セクターや異分野間の研究プロジェクトを企画立案し、その進捗のマネジメントをおこなえるために必要なあらゆるリテラシーやスキルを有する「多能工型」人材の養成 を、大学での実務を通したOJTを含めておこなうことを目的としています。

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こうした「多能工型」研究支援人材を育成することで、大学等での研究活動の活性化に寄与でき、本研究支援人材育成コンソーシアムの活動を通して、研究支援人材のキャリアパスの構築と流動性の担保から雇用の安定化をはかり、これらの育成された人材によるイノベーションの創出によって、社会に大きく貢献していくことを目指します。

高度な知識や実行能力を兼ね備えた「多能工型」研究支援人材を目標に学内の研究活動の活性化とイノベーション創出を図る
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