研究支援人材とは

どんな研究支援人材を育成するのか

大学における研究支援や産学官連携に関連する必要な業務は多様化しつつあり、様々な専門性が必要です。中小規模の大学では、研究支援や産学官連携に関わる人材を多数配置することは財政的に困難であることが予想されます。そこで一人で研究支援に関わる様々な事ができる「多能工型」人材の育成が必須になります。規模の大きい大学では、個々に役割分担がなされ、その中で業務がなされることが多いのですが、それぞれの業務は密接に関連がありながら、“部分最適”の発想に陥り、時と場合によっては学内で摩擦が発生するケースが見受けられ、そこは“全体最適”化の観点から、他の職種の方とコミュニケーションが取れるレベルのリテラシーが必要です。 そうした必要性がありながら、単独でこうした人材育成システムを独自に構築できる大学は、非常に限定的であるのが現状です。

本コンソーシアム事業では、研究支援人材育成の目的を以下のように定義付けて取り組んできました。これ自体は、日本国内の大学で活動するURAやコーディネータにとって非常に高い目標設定であり、おそらくここまで達成しえれば日本トップクラスのパフォーマンスを有する人材と言っても過言ではないでしょう。

研究プロジェクト(学際領域研究、産学官連携プロジェクトを含む)の企画立案、立ち上げから成果の創出まで一気通貫で関われる人材

人材育成の数値目標 3年後に5件以上/年、5年後に20件以上/年の研究資金を受け入れる新規プロジェクトを主体的に企画立案ができる人材

平成26年度から本事業は開始され、その事業予算で群馬大学、宇都宮大学、茨城大学の3大学で10人のURAが雇用され、この教育プログラムを受講しつつ大学での実務を行った結果、全てではないものの、上述の目標に達しつつあるURAが何人か存在します。また、この教育プログラムでは6つのスキルに関する評価をおこない、これと大学での実務との相関を精査することにより、こうした目標設定をした場合、どういった能力が必要なのか、さらにはその能力獲得の道筋までほぼあきらかにしつつあります。即ち、能力開発の効果を大学での実績に基づいたエビデンスで示すことが出来た、日本で唯一無二のこの分野の教育プログラムを構築しえたと自負しています。このプログラムのすべてを受講し、その評価を受けて努力をすれば、大学での実績を残し、それぞれの立ち位置を全うできるような人材が育成されると考えています。

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