平成29年度 教育プログラムの活動報告
平成29年度 4月 実習講座 第1回 企業活動の理解
4月実習講座
第1回 企業活動の理解能力の向上
平成29年 4月19日(水)
発明会館(東京)7階 大会議室
第1回 企業活動の理解能力の向上の実習は、4月の集中講座の最終日、発明会館の7階大会議室で開催しました。講師となる企業側から2名の参加、そして指導教員の群馬大学研究支援人材育成コンソーシアム室長、茨城大学6名、宇都宮大学3名、群馬大学6名、横浜市立大学1名、事務局の2名も含め、合計21名が参加しました。
発明会館(東京都港区虎ノ門) | 4月 桜 No1 |
この実習は、企業活動及び企業の研究開発活動の理解力向上を目的に、企業関係者を招き、講義、グループ討議、発表を行って、企業活動の理解を深めていきます。今回の実習でご協力頂いた企業は、茨城県に拠点を持つ、株式会社野上技研で、代表取締役である 野上良太 様により講義がありました。
株式会社野上技研 ホームページ: http://www.nogami-gk.co.jp/
株式会社野上技研 代表取締役 野上良太 様 ご講義の様子 |
講義では、まず会社概要と事業内容について紹介がありました。精密研削加工をコアとした3つの事業、①精密部品(刃物・部品)、②精密プレス部品製造、③打ち抜き・切断技術ソリューションを展開されています。自社の強みを活かした経営戦略を推し進め、さらに営業戦略ではメディアを中心にしたマーケティング活動や海外事業にも積極的に取組んでおられます。また、研究開発への取組みと新規ビジネスモデルの構築について事例紹介がありました。
受講者はこの講義を聴講し、野上技研が保有するコア技術と事例紹介を参考に、自ら持つ様々な視点から“野上技研にとっての「新しい価値の創造」の在り方について“を考察します。
4月 桜 No2
世界最小クラス、超精密金型 ハンドパンチのデモンストレーション
野上技研の技術力を身近で感じるため、営業企画室 平塚美里 様から、技術超精密金型ハンドパンチのデモンストレーションがありました。超精密研削加工技術を活かした極小クリアランスによる技術と長時間持続を兼ね備えたハンドパンチの鋭い切れ味を体験しました。
ハンドパンチについてご説明する 野上技研 営業企画室 平塚美里 様 |
4月 桜 No3
グループ討議のテーマ
「野上技研を活用するとしたらどんな対象者が、どのように活用できるか」を考察しました。野上技研では、金型の販売事業から、打ち抜き及び切断加工に特化した「加工性試験(材料テストカット)」や「最適工法の技術コンサル」といった無形のサービスを有償で提供する事業まで展開しています。
このようなサービス(価値の提供)は、この業界では今までなかった革新的な取り組みです。打ち抜き、切断加工における新規ビジネスモデルを更に発展させるためのターゲット先や、新たなサービスはどのような内容が考えられるか議論しました。市場のサイズや成長性、さらには野上技研の市場でのポジション二ング等も踏まえ、実現可能性のエビデンス等も含めて発表しました。
第1班(木村、布川、平山、鈴木、宇野) |
第2班 (梶野、岡野、倉山、早川、間宮、須藤) |
第3班 (飯塚、三柴、永井、園田、澤井) |
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4月 桜 No4
第1班の発表 (群馬大学 布川URA)
第1班の発表では、量産から得られるデーターベース(デバイスの材料、構造、金型の材質、表面処理や構造)を駆使し、様々な構造や材質の適用の可能性を検討し他分野への展開することを提案されました。
発表する群馬大学 布川URA
第2班の発表 (茨城大学 間宮URA)
第2班の発表では、まず日本企業の問題点について国内、国外含めて抽出し、その浮き彫りになった課題について検討されました。その結果を踏まえて新たに提供するサービスを3つの段階を経て進める提案がありました。
発表する茨城大学 間宮URA
第3班の発表 (宇都宮大学 三柴URA)
第3班の発表では、コンサルティング事業で収集したデーターを分析し、新しい素材をターゲットにした研究開発ビジネスを進めて新規顧客を開拓する提案がありました。また技能資格を意識した人材育成ビジネスの提案もありました。
発表する宇都宮大学 三柴URA
講評する 株式会社野上技研 代表取締役 野上良太 様 |
グループ発表が終わった後、代表取締役 野上良太 様から、それぞれ発表した内容について講評いただきました。発表者が提案した内容一つ一つに答えるように丁寧に説明をされ、ご指導いただきました。野上技研 代表取締役 野上良太 様には、この場をお借りして御礼申し上げます。
聴講者はこの講義と発表を通じて、野上技研の経営戦略、営業戦略を理解することができました。そこで、以下の実習課題に取組みます。
【レポート課題】
下記2項目の視点を加えて、レポート(パワーポイント1枚)にまとめる。
- ターゲット
活用の場・あるいは分野、企業や団体、人など、野上技研の価値を発揮できる対象を考察する。 - 新たな事業戦略と具体的方策
野上技研のどんなことが、ターゲットのために活用できるのか。 新たな価値を提供するための事業戦略と、その具体的方策(戦術)などについて述べる。
【レポート提出期限と評価】
平成29年5月31日
評価は、野上技研 代表取締役 野上良太 様が行い、後日、本人に通知されます。
野上技研 代表取締役 野上良太 様 の講評を聞き入る様子
4月 桜 No5